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2024.11.25
慢性疾患治療のスイッチOTC置換で1100億円の医療費削減
東京大学大学院薬学系研究科医療政策・公衆衛生学特任准教授の五十嵐中氏は、先ごろ日本一般用医薬品連合会が開催したセルフメディケーションに関するシンポジウムで「スイッチOTCによる医療費削減のポテンシャル」と題して講演し、単剤処方を受ける症状が安定した5疾患患者の治療薬をOTC薬に置き換えた場合、約1100億円の医療費削減が見込まれるとの推計結果を明らかにした。五十嵐氏はセルフメディケーション推進による効率的な医療の実現に向けた検討を重ねており、これまでもレセプトデータなどに基づいた治療薬のOTC薬代替による効果として、頭痛など主要な症状に限定した領域では初診・再診料や調剤料などを含む医療費全体で約3200億円分となり、OTC薬に置き換え可能な薬剤対象群でも同等程度、さらにOTC薬が存在する成分まで広げると約6500億円の潜在的な医療費削減幅になるとの推計を発表している。(11月27日号)