2013年6月 薬局新聞 主要掲載記事
6月26日号
“ネット販売解禁”も先行き不透明
            検討対象品目にも疑問の声、曖昧な定義となる可能性も

 一般用医薬品のインターネット販売の大幅な規制緩和が正式に決まった。政府は14日に成長戦略を閣議決定し、そのなかの基本方針として一般用医薬品のインターネット販売を認めると明記。具体的な調整は今後行われることになるが、平成19年の改正薬事法施行以来続いていたネット等の郵便販売規制問題は歴史的ターニングポイントを迎えた。
 既に医療系団体をはじめ全国薬害被害者団体連絡協議会などは最大級の警戒感を強めるが、一般紙をはじめとするメディアでは全面解禁という言葉が躍り、生活者目線では利便性向上が図られたとする受け止め方が醸成されつつある。

DgSのネット販売自粛要請を解除
 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は医薬品ネット販売に関する会員DgSへの自粛要請を解除した。かねてからJACDSでは独自に有識者による検討に働きかけ、医薬品のネット販売に対する組織的な見解を取りまとめるなど業界内のコンセンサス維持活動を展開。省令による規制が実質的に違法と判断された最高裁判決後も冷静な対応を呼びかけていたが、政府方針が閣議決定されたことから今後は各社の経営判断に委ねるもので、これによりDgSの市場競争がネット上でも本格化することとなる。

ネット販売は「全面解禁確定ではない」
 インターネットで一般用医薬品を販売して経済が成長する訳がない。OTC薬のネット販売を盛り込む成長戦略が閣議決定されたことを受け、日本薬剤師会の児玉孝会長は先ごろ開催された日本女性薬剤師会の総会で政府方針に強烈な不満を表明した。

電子処方せんに「慎重な議論」の姿勢
 電子処方せんについては「慎重な議論」が求められるようだ。8日に開催された日本薬剤師会都道府県会長会で土屋文人副会長は、「議論の中で紙が持つ利便性も改めて証明された部分もあった」と報告するなど、電子処方せんについては「あくまでも医療基盤整備の延長線上にあるべき」と話している。

フィジカルアセスメントなどの知識習得へ
 日本女性薬剤師会(女薬・近藤芳子会長)は薬剤師の包括的なスキルアップ講習に乗り出している。薬剤師認定制度認証機構より女薬の生涯学習認定制度が了承されたことを受け、論文執筆などの座学をはじめ、カルテ閲覧やフィジカルアセスメントといった在宅現場での活用が期待される臨床知識の習得などに向け、多角的な会員支援を行う構えだ。



6月19日号
伊吹衆議院議長に薬剤師から賛辞

 「勇気を持って大切なものを守らなくてはならない」、「あくまでもスイッチ直後品目の安全性確保」。一般用医薬品のインターネット販売に関する攻防は、日薬創立120周年の会場においても火花が散った。
 来賓挨拶でネット販売慎重派と推進派の意見が交錯し、具体的な方向性が固まる秋まで、政治方面での駆け引きが続きそうだ。

地方会長が受身姿勢の執行部に檄
 日本薬剤師会は都道府県会長協議会(会長会)を開催した。会長会では調剤報酬改定議論や一般用医薬品のネット販売などにおける日薬の受け身とも見られる姿勢に対する意見が述べられた。

「医薬品市場は縮小する」
 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の宗像守事務総長は、一般用医薬品のインターネット販売により「医薬品市場は縮小する」と展望した。このほど開催されたJACDS政治連盟の講演会の中で語ったもの。背景として、リスク区分の再変更やそれに伴うPB商品化などが要因と分析しており、ネット販売を踏まえた改正薬事法が施行されるまでの間の準備が重要だと指摘した。

危機的状況迎える生薬高騰に問題提起
 このままでは漢方の原点である生薬が保険医療から消滅してしまう。先ごろ鹿児島で開かれた第64回日本東洋医学会学術総会の生薬シンポジウムにおいて、漢方生薬の流通に対する危機感が浮き彫りとなった。近年の薬価との逆ざや現象で主要なメーカー・業者が市場相場価格に移行しつつあることで、薬局・医療現場での経済的影響が深刻化するほか、品質面にも不安を及ぼしかねないなど状況は切迫している。東洋医学会シンポジウムでは生薬・漢方治療を適正に推進するため、薬価問題や流通対策を検討する場を立ち上げる運動が呼びかけられた。

需要創造型提案の体制整備を加速
 大木は昨秋立ち上げた快適生活用品事業部の本稼働を通じ、セルフチェック関連や介護・ケア用品の強化を今期の重点課題に取り組む。「高齢社会に伴い、生活習慣病予防領域への対応が重要との前提に立った潜在需要開拓・ソリューション型卸としての戦略の一環」(松井秀夫社長)で、自己血液採取による健康管理サービス・デメカルを筆頭に、予防方面やセルフチェック関連商品の積極的な提案を図る。



6月12日号
30時間の平行線、両論併記で区切り

 これほど歩み寄りの無い検討会は初めてだった。一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会は、5月31日に終了した。ただ、出席した構成員のほぼ全てが検討会としての役割を果たしたか疑問を呈すなど、4年前のいわゆる桝添検討会ほどの乱戦ではなかったものの、最後までネット販売推進派と慎重派による建設的な意見交換が行われなかったことに対する不満を窺わせた。
 座長である学習院大学経済学部の遠藤久夫教授は、ため息交じりに冒頭のコメントを発したことがその象徴とも言える。また当初から政治決着の様相が強すぎた感も否めず、関係者のガス抜きと揶揄されるなど、新しいルールを作ろうとする前向きな雰囲気を作り出すことができなかった厚労省に対しても失望が広がった。

「将来に禍根を残す拙速な事態」
 全国薬害被害者団体連絡協議会、日本薬剤師会、日本チェーンドラッグストア協会、日本漢方連盟など6団体は4日、一般用医薬品のインターネット販売について「第1類医薬品を解禁することは絶対に受け入れられない」などとする声明を打ち出した。

「議論はまだ終わっていない」
 日本薬剤師会は安倍総理の談話について「なぜ成長戦略と一般用医薬品のネット販売解禁が結び付くのか理解に苦しむ」と述べ、薬害被害などの歴史的経緯から成り立ってきた販売規制を軽視する姿勢に強い失望感を滲ませた。

「ネット販売解禁」発言を受けてのコメント
 日医・検討会が建設的でなかったことに「遺憾」
  日本医師会は5日に「一般用医薬品のインターネット販売についての見解」を
 公表し、「経済を優先して安全性を犠牲にするようなことはあってはならない」と
 表明するとともに、販売に係る検討会と安全性を確保する仕組みを再構築する
 検討会を立ち上げることを提案した。

 ケンコーコム・「首相の英断に感謝」
  ケンコーコムの後藤玄利代表は、全ての医薬品と明確に表明したことについ
 て「首相の英断に心より感謝いたします」とコメントし、「インターネットで『どの医
 薬品の販売を禁止にするか』という議論が終わり、『どのように医薬品を安全に
 販売するのか』を検討する段階に移った」との見方を示した。



6月5日号

後発品数量ベースで23%、銘柄数は半数以上に
 都内における後発医薬品の数量シェアは6年間で約10ポイント上昇した23.2%。東京都薬剤師会がこのほど取りまとめた第4回「地域医薬品使用実態調査報告書」から、このような傾向が明らかとなった。
 また調剤された医薬品のうち、後発品の銘柄数は全体の半数を超えており、後発品の使用促進が着実に行われていることが数字のうえからも証明された格好だ。調査は解析用データが得られた都内895薬局の平成24年10月の数値を集計・解析したもの。

ついに登場、西洋ハーブのダイレクトOTC薬
 エスエス製薬はダイレクトOTC薬「アンチスタックス」を6月3日に発売した。足のむくみを改善する西洋ハーブを有効成分とする第1類薬で、同社では5年後を目途に50億円の売上げを見込む。鼻炎薬「アレジオン10」に続く画期的な第1類薬の上市に伴い、石橋利哉社長も新発売発表の記者会見の中で「エキサイティング」と期待を込めるなど、西洋ハーブ薬のパイオニアとして高い注目を集めそうだ。

分業率60%も伸長傾向は頭打ちの印象
 分業の限界点に差し掛かっている印象は否めない。日本薬剤師会は平成24年度の保険調剤の動向を取りまとめ、これを公表した。受取率の全国平均は前年の65.1%から1ポイント増加した66.1%に達したものの、伸長傾向は近年減速しており、いよいよ分業の質が問われる状況に入ったことが数字の上からも明らかになった格好だ。

薬局の在宅医療進出状況を調査
 薬局の在宅医療に向かう姿勢が調査されそうだ。中央社会保険医療協議会は先ほどの会合で、薬局における在宅業務に係る調査を実施することを決めた。7月にも調査を開始し、秋には報告する方向となっている。

公的な生涯学習体制の確立急ぐ
 全日本医薬品登録販売者協会は先ごろ開催した定時総会で事業・予算を承認可決するとともに、任期満了に伴う役員改選を経て、再任の岩元龍治会長(宮崎)を中心とした執行部を固めた。全薬協では公益社団に移行した昨年から生涯学習制度を本格化しながら、著しい会員の減少に歯止めをかける新規登録販売者会員の獲得を喫緊の課題としており、厚労省ガイドラインに沿った研修事業を都道府県協会で一層強化的に推進していく方針が徹底された。

当Webサイトのコンテンツの著作権は株式会社薬局新聞社およびその情報提供者に帰属します。
当Webサイトに掲載されている記事等の無断転載はお断りします。
copyright 2005 yakkyoku-shimbun.Allrights reserved.NO reproduction or repubulication without Written permission