2012年9月 薬局新聞 主要掲載記事
9月26日号
なお不透明な状態続く 厚労省の調剤ポイント通知に意見相反
 厚生労働省は9月14日、今春改正した療養担当規則が10月1日より適用されることを前に、実施上の留意事項を地方厚生局に通知した。いわゆる処方せん調剤に係る自己負担金へのポイント付与に関する見解を改めて示すと同時に、これまで棚上げされていたクレジットカードや電子マネーの取扱いに関しても検討することを明記。加えて実際にポイント付与している店舗に対して指導を行う旨の事務連絡を併せて通達するなど、これまでよりも一歩踏み込んだ姿勢が窺えるものとなっている。ただ、今後の規制の解釈については見方がわかれており、実質的には“年度内”を目安に引き続き不透明な状態が続きそうだ。
独自の薬局評価機構設置を構想
 クオールの中村勝社長は先ごろ都内で開いた創業20周年記念を兼ねたグループ学術大会において、近年風当たりが強まっている調剤薬局ビジネスの改革に取り組む意欲を示した。医療に関わる公益性の強い業界ながら、売上や収益を重視した事業内容に対して批判や指摘が寄せられる状況を重くみたもので、「現在の延長線上に未来はないことを物語っているのではないか」との危機感を強調し、近く自身が会長を務める日本保険薬局協会で保険薬局の評価機構の立ち上げに働きかける構想を明らかにした。
会の綱領・規範作成し薬局としての倫理観発信
      NPhA中村会長・「専門職種であることを対外的に宣言」
 日本保険薬局協会(NPhA)の中村勝会長は、先ほど行われた記者会見の中で、今秋にも会としての綱領と規範を作成することを明らかにした。これまではNPhAに入会するための規約などは作成されていたものの、薬局企業としての倫理観を内外に発信する取組みは初めてとなる。
JACDSがネット・郵送販売で組織的見解公表
 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は先ごろ医薬品のネット・郵送販売に関する組織的な検討結果として、実店舗営業店が2回目以降のOTC薬購入希望者に対し、有資格者による情報提供を介すことなどを条件に3類薬に加えて2類薬も販売可能とする見解を公表した。JACDS案では2類薬までの通販を容認する一方、あくまで店舗販売の補完的意味合いを強調。むしろ指定2類薬では厳格な対応を図るべきとするほか、有資格者との通話とその記録を前提とした環境整備をあげるなど、専門家による対面販売の原則に基づいた規制の必要性を色濃く反映した内容となっており、現行法下の実効性と購入困難者・地域問題、社会情勢を勘案した提案として業界内外に訴えていく構えだ。
1成分のリスク区分変更を了承
      薬食審「エメダスチンフマル酸塩」を第2類に

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会は安全対策調査会を開催し、1成分のリスク区分の変更を了承するとともに、2成分のリスク区分を据え置くことを決めた。この日検討されたのは一般用医薬品の「エメダスチンフマル酸塩(製品名=アルガード抗アレルギーカプセル等)」、「イソコナゾール硝酸塩(製品名=メンソレータムフレディCCクリーム)」、「ミコナゾール硝酸塩(製品名=メディトリート)」の3成分でいずれも現行は第1類薬。



9月12日号

薬局・薬剤師の相談応需や受診勧奨の質向上へ
「薬剤師のための一般用医薬品研修会」
 薬剤師が病状の鑑別を行ったうえでトリアージを実施すれば、日本の医療は大きく変貌する――。昭和大学薬学部の木内祐二教授(医師)は、病状の可能性を探る質問力を身に付けることで、薬剤師による相談応需・受診勧奨の質が飛躍的に上昇することを指摘する。 重ねて同氏は、薬学的な知識は豊富に備えている薬剤師は多いものの、患者の訴えをベースにエビデンスを持って振り分けを実施するような知識の修得機会がほとんどないと続ける。その一方で、同氏は診断と類似する相談応需を薬剤師自らが避けてきた側面もあると付け加え、疾病別ガイドラインの修得など、研鑽のうえでの実行に期待感を寄せる。

在宅療養支援薬局のグランドデザインを模索
  薬剤師による在宅医療の推進と在宅輸液療法の情報交換を目的として活動するHIP研究会(昭和薬科大学・串田一樹会長)は9月1〜2日の二日間、昭和薬科大学でフォーラムを開催した。10回の節目となる今回は「在宅療養支援薬局のグランドデザイン〜過去、現在、そして未来へ」と題し、薬局における在宅療養支援活動の整理と将来展望が強く意識され、とりわけ二日目のパネルディスカッションでは今後の方向性「未来へ」の部分について活発な意見交換が行われた。

薬剤服用歴管理指導料の「正しい算定」求め
 東京都薬剤師会は薬剤服用歴管理指導料(41点)の算定に際し、お薬手帳等の情報提供について「患者に対して適切な要件の実施のもと算定すること」を呼びかけている。

薬剤服用歴管理指導料の疑念問題「都内のみ」
 日本薬剤師会の三浦洋嗣副会長は定例会見で、都内の薬局で薬剤服用歴管理指導料の不適切な算定が生じていたことについて「日薬には都内の情報以外は入っていない」とした。また、既に都薬が同問題に対応していることも踏まえて「特段の対応を取るつもりはない」と明言し、現場が適切な算定を取ることに期待を寄せた。

JACDSが組織的なセルメ推進に本腰
 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は1日、第53回日本人間ドック学会学術大会とのタイアップ企画として厚労省や生活者団体、日本薬剤師会、日本OTC医薬品協会などの参画を得て都内でセルフメディケーション(セルメ)に関するフォーラムを開催し、これを皮切りにスイッチOTC促進、薬剤師職能拡大などを絡めた医療・社会保障制度改革を促す組織的な展開を図る方針を打ち出した。今後1年がかりでセルメ推進のための検討・研究を進めるとしており、来夏をめどに政策提言をまとめるとともに従来以上に実効的な業界運動に働きかけていく構えにある。



9月5日号
医薬品生産金額約7兆円、OTC薬も増加傾向に
 国内の医薬品生産金額が約7兆円にのぼり、輸入した医薬品を含める総出荷金額は10兆円目前。
 このほど厚生労働省が公表した「平成23年薬事工業生産動態統計年報」から、このような傾向にあることがわかった。さらにこれまで縮小傾向が示唆されている一般用医薬品の生産金額も2年ぶりに増加に転じ、シュリンク基調から脱出しつつあることが窺えるものとなっている。

調剤医療費6兆円、GE薬は数量で23%
 厚生労働省はこのほど、平成23年度における調剤医療費の動向(電算処理分)を公表し、調剤医療費は6兆5133億円にのぼることがわかった。またジェネリック医薬品(GE薬)の割合は数量ベースで23.3%となっており、政府目標である数量ベース35%は、概ね達成できる見通しとなっている。

6成分10品目の新薬薬価収載を了承
              中医協・田辺三菱の2型糖尿病薬は世界初承認

 中央社会保険医療協議会は、6成分10品目の新医薬品の薬価収載を了承した。全品8月28日に薬価収載された。今回収載された品目のうち、大型製品化が見込まれているのは田辺三菱が申請した『テネリア錠20mg(一般名=テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物)』で、効能・効果は2型糖尿病。使用に際しては食事療法や運動療法、スルホニルウレア系薬剤などを用いても十分な治療効果が得られなかった場合に限るとしている。算定薬価は20mg1錠207.70円で1日薬価は209.40円となっている。ピーク時の予測販売金額は456億円を見込んでいる。なお、同剤は日本での承認が世界初となる。

近藤氏を偲ぶ会がしめやかに、薬局本来の姿追求することで恩返しを
 故人の足跡を通じて新たに進むべき道を確認し合う――7月24日に享年90歳で逝去した医薬全商連顧問・近藤良男氏を偲ぶ会が先ごろ京都市内で営まれ、多数の業界関係者が参列して哀悼の意を表すとともに、規制緩和反動運動や乱廉売対策などの市場活動をはじめ、VANシステムの創設、ヘルス・ナビ・ステーション(HNS)構想の推進といった中小薬局・薬店の経営支援やOTC薬流通での功績を称えた。

グローバルGE連合でトップシェア獲得に自信
 ファイザーとマイランは日本におけるジェネリック医薬品事業において業務提携を結ぶと発表した。マイランは開発及び製造を、ファイザーは販売をそれぞれ担当することになる。今回の提携について両社は、「日本のジェネリック医薬品(GE)市場のリーディングプレーヤーになる」とコメントし、GE市場でのトップシェアを確保することに強い意欲を示している。

当Webサイトのコンテンツの著作権は株式会社薬局新聞社およびその情報提供者に帰属します。
当Webサイトに掲載されている記事等の無断転載はお断りします。
copyright 2005 yakkyoku-shimbun.Allrights reserved.NO reproduction or repubulication without Written permission