2012年7月 薬局新聞 主要掲載記事
7月18日号
覆面調査≠ノ懐疑的意見多数
 厚労省が実施しているいわゆる“覆面調査”に対して懐疑的な見方が広まっている。一般用医薬品の新販売制度の定着状況について調べることを目的に行われている同調査だが、「そもそも第1類を販売していないのに、不適切な販売店舗とされた」、「見た目で明らかに調査員とわかった。ところが店舗に入らず外から見ただけで帰って行ったにも関わらず、適切な説明を受けなかったとされた」などの意見が全国であげられている。日本薬剤師会はこうした声があるのは理解しつつも「法令遵守100%を目指す」とするに留まり、まずは会員の引き締めに全力を注ぐ方向だという。

基準薬局制度の方向性提示、9月までに
 日本薬剤師会の児玉孝会長は、「9月までに新しい基準薬局制度の骨格を提示したい」と明言した。これは11日の都道府県会長協議会の中でコメントしたもので、看板の廃止やたばこ販売の取扱いなどで執行部と現場に大きな齟齬が生じていた同制度に、改めて統一性をもたせたい考えだ。

雑誌と連携し旬≠ネ売場作り実現
 医薬品卸のアルフレッサヘルスケア、食品卸の日本アクセス、日用雑貨卸のあらたの3社がそれぞれの専門性を発揮して、医・食・住の観点から健康な生活につながる売場作りを提案するプロジェクト「トリプルA(AAA)」の活動が活発化してきた。その活動の一環として雑誌と連携して効果的な売場作りにつなげる手法が興味深い。旬な話題を生活情報誌で紹介し、その誌面を活かした売場作りを行うことで売上げの増加につなげるという取組みで、AAAでは1年ほど前からこれを実践している。

小林製薬、処方強化の「ナイシトールG」で市場再活性化へ
 小林製薬は9品目で初年度34億円を目指す2012年秋の新製品ラインアップを発表し、特に大型化を見込む注力商品としてナイシトール85の処方強化版「ナイシトールG」を9月5日に発売することを明らかにした。同ブランドの大ヒットを皮切りとする防風通聖散エキスによる肥満症対策薬は、現在までに整腸薬などに匹敵する200億円規模の市場を形成しているが、漢方特有の効果感や価格面を要因に勢いは鈍化しており、上位品発売と同時に既存品のリニューアルも実施することで市場の再活性化を図る。

一般名処方の普及、着々と進む
 一般名処方を行っている医師は全体の3割程度――。医療従事者向け情報サービス「ケアネット」が実施した一般名処方加算に関する医師1000人アンケート結果から、このような傾向が示された。



7月11日号

熱中症対策に本気の夏〜厚労省「熱中症対策に関する検討会」
 今夏は熱中症に対する注意喚起を薬局・薬店からも発信したい。厚労省は先ほど、「熱中症対策に関する検討会」の第1回会合を開催し、全国的に機運が高まりつつある節電対策とともに、適切な熱中症予防への啓発が重要であるとした。背景には言うまでも無く、昨年の東日本大震災をきっかけにした原子力発電への不安感が大きい。その一方で、過剰な節電意識は体調不良などを誘発し、最悪のケースでは命を落とすこともありうる。気象庁の3カ月予測では、西日本を中心として気温は例年並から若干高めになると見込んでおり、夏本番を前に、積極的な水分補給を通常の服薬指導や健康相談などの場面から発信することが重要と言えそうだ。

くすりの適正使用協、社会全体の医薬品リテラシーの向上目指す
 くすりの適正使用協議会の黒川達夫理事長は、5日に行われた同会の平成24年度総会でレギュラトリーサイエンスをテーマにした講演を行い、医薬品の適正使用は専門家視点だけではなく個人や社会を含めた全体的な医薬品リテラシーの向上がカギを握るのではないかと指摘した。その上で、協議会として今後は医薬品のユーザーとの双方向的な情報交換を推進していく方針にあることを説明し、そのためにメディアとの協力関係も構築していきたいと強調した。その対象となる医薬品も新薬だけではなく、領域が拡大するGEやスイッチ品の増加が予測されるOTC薬も含めて広く対応していくものとした。

薬経連、薬局主導で調剤報酬の改革を提言
 調剤薬局80社で構成される保険薬局経営者連合会(薬経連、山村真一会長=プライマリーファーマシー)は、先ごろ都内で開いたフォーラムで調剤報酬のあり方に関する政策提言として、処方せん1枚あたりの技術料の定額を算出し、これに定率をかけた薬剤料をプラスする数式による「調剤報酬の簡素化」案を打ち出した。同会は昨年の設立時から加盟社の経営実態や社会情勢、患者ニーズに応じた医療政策改善に結びつく提言を図ることを活動目的にあげており、提言では保険財源を維持する手法の1つとして「薬剤自己負担率の変動化」案も示すなど、議論の叩き台を積極的に仕掛けることで薬局による医療経済に基づいたマネジメント運動へと繋げていく構えにある。

日薬、「政策研究委員会」立ち上げを決定
 日本薬剤師会は、会内にシンクタンク的な委員会「政策研究委員会」を立ち上げることを決定した。これは5日の記者会見の中で児玉孝会長が明らかにしたもの。政策研究委員会は、医薬分業を経済学的観点からその有用性などを検証することを視野に入れているもので、既に複数の経済学者などに参加の打診をしているという。

日薬、イブプロフェンの1類引上げを要求
 日本薬剤師会は厚生労働省が募集していた「イブプロフェンの指定第2類告示に追加すること」に関する意見募集に対して、「第1類にまで引き上げるべき」との考えを提出した。意見書によると、「妊娠後期時の動物実験で胎児の動脈管収縮が報告されている。この症状は胎児に心不全を引き起こし、場合によっては予後不良となりうることもあり、胎児期に死亡する例や新生児遷延性肺高血圧症の要因にもなる」などとし、薬剤師による相談応需と適切な情報提供が必須としている。



7月4日号
薬剤師の将来ビジョン「現行制度に安住する薬剤師に将来なし」
 日本薬剤師会はこれからの薬剤師の活動指標となる『薬剤師の将来ビジョン(暫定版)』をとりまとめ、これを公表した。同書は薬局・病院・製薬企業など、薬剤師が勤務するさまざまな業態ごとにまとめられており、原則的に全項目で「超高齢社会の到来」と「医療財政の逼迫」がキーワードとして捉えられている。また、専門薬剤師や高度管理薬剤師などの認定制度の必要性もあげており、職能の高度化も視野に入れた内容となっている。ただ、日薬はあくまでも「今後の方向を決めるための材料であり、この考えを押し付けるものではない。時代の状況を見て適時見直す」(児玉会長)として、暫定版との位置づけを強調しており、発案当初に掲げられた“座標軸的内容”からは、若干トーンダウンした印象のものとなった。

深刻化懸念される脱水症状に注意喚起
 先ごろ、脱水症状に対する正しい知識と対策方法を啓発することを目的とした『教えて!「かくれ脱水」委員会』が発足した。委員会には医師などの専門家のほか、スペシャルコメンテーターとして熱中症による脱水状態を経験したタレントの所ジョージ氏も参加。深刻な脱水状態を防ぐため、その一歩手前の“かくれ脱水”の症状を啓発するほか、脱水状態の具体的な予防・回復方法などについて、わかりやすく情報提供を行っていく。

日薬・児玉体制3期目で真価問われる新たな2年がスタート
 日本薬剤師会は第79回定時総会を開催し、公益社団法人としての執行部案を了承した。会長には児玉孝氏が選任されたほか、注目されていた副会長には生出泉太郎氏(宮城)、土屋文人氏(東京)の2人が再任されたほか、小田利郎氏(福岡)、三浦洋嗣(北海道)、藤垣哲彦(大阪)の3人が新たに選任された。

登録販売者試験 29人を受験無効に
 埼玉県は平成20年〜22年にわたり実施された登録販売者試験で、虚偽の実務経験証明書が発行されていたとして、該当する29人について合否にかかわらず受験無効とするとともに、証明書を発行した企業に対して文書により厳重注意を行った。

一般名処方の割合は診療所で高い傾向
 医薬品市場調査会社のエス・マックス(東京都中央区)は医師560人を対象に「院外処方せん記載に関する医師調査」を実施した。同調査は、今年4月からの処方せん様式の変更に伴い、医師の院外処方せんの薬剤名記載の実態を正確に把握することを目的としたもの。

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