2012年3月 薬局新聞 主要掲載記事
3月28日号
議論内容に大きな進捗無しも「1歩前進」と評価
 医療用医薬品の流通改善に向けた第1歩となるか――。昨年6月以来、約10カ月ぶりの開催となった第18回医療用医薬品の流通改善懇談会(流改懇・3月23日)では、日本医薬品卸業連合会(卸連)が日本保険薬局協会(NPhA)との間で合意に至った契約と交渉のモデルを説明するとともに、日本保険薬局協会側も流通改善に向けた会員間の合意文書を提出した。その内容としては、3〜6カ月毎の有効期限を決めた覚書に沿って契約条件を定めることで早期妥結を目指すほか、カテゴリー毎の価格交渉を行うことで単品単価の取引の増加を目指す内容となっている。こうした取組みに対し、出席委員からは「1歩前進した」との評価があげられたが、1年前と比較しても議論に大きな進捗はなく今後関係当事者の意識改革が必要なのは間違いなさそうだ。

分業定着踏まえ「患者のフォローに注力を」
 厚生労働省の平山佳伸大臣官房審議官は、先ほど開催された医薬分業指導者協議会で「分業は定着した。今後は調剤するだけでなく、そのあとのフォローにも注力して欲しい」と強調し、一部で分業率80%台に到達している現状を踏まえ、薬局・薬剤師の更なる研鑽を求めた。
 
日薬、新販売制度に対応したチェックリスト作成 
 日本薬剤師会は、一般用医薬品の販売制度の完全施行に対応するためのチェックリストを作成した。本年6月1日に平成21年の5月末からの経過措置が終了することを受けての取組みで、法令順守の徹底を呼びかけている。チェックリストは19項目あげられており、このうち平成21年の法律実施時に設定された経過措置項目の取扱いについて記載している。

全国の薬剤師数、約27万6000人
 厚生労働省は平成22年末現在の薬剤師等の届出数を公表した。全国の薬剤師届出数は27万6517人で内訳を見ると「男性」10万8068人(総数の39・1%)、「女性」16万8449人(同60・9%)となっている。これを前回調査と比較をすると、全体では8766人増加し、男女別では男性3490人(前回10万4578人)、女性5276人(同16万3173人)でそれぞれ3%程度増加しており、近年は女性の割合が6割を超えることが多くなっている。

JACDS、5月末までに法令順守100%達成へ
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の関口信行会長は先ごろ開催された第12回JAPANドラッグストアショーの会見で、「会員企業店舗における改正薬事法の順守率100%を5月末までに実現させる」との意気込みを強調した。これは、厚生労働省が公表した「平成22年度一般用医薬品販売制度定着状況調査」において改正薬事法施行から2年を経過してなお定着しきれていない状況への危機感の表れとも言える。今回のショーでは、「改正薬事法順守率100%への挑戦」を掲げたブースも設置。同会の宗像守事務総長も「顧客に対して宣言をしたのと同じ。必ず達成しなければならない」と力を込めており、その成果が注目される。



3月21日号
くすり教育完全義務化で意識の変化は?
 平成20年に公示された新学習要領に基づき、今年4月から中学校の保健体育の授業の中で「くすり教育」が完全義務化される。新学習要領では、健康な生活と疾病予防について理解を深めるとともに医薬品の正しい使用に結び付けていくことをその目的として掲げる。早い段階からセルフメディケーションへの意識を育てることで増加傾向にある医療費の抑制にもつなげていきたい考えがその背景にある。

くすりの適正使用協、医薬品リテラシーの育成・活用推進
 製薬産業が医療向上を導くコミュニケーション強化の動きとなるか――。研究開発型製薬企業19社で構成される「くすりの適正使用推進協議会」は、14日に開いた総会および理事会で、医薬品の本質を理解して正しく活用する能力『医薬品リテラシー』の育成と活用を新たなコンセプトに据えた中期活動計画を策定した。また、ジェネリック薬やOTC薬方面などからも広く参画を募る基盤強化をはじめ、新展開を推進する上で元厚労大臣官房審議官の黒川達夫・慶応義塾大学薬学部教授が新理事長に就任しており、並行して時代に対応した組織改革を進める。
 
製薬協、企業と患者団体との関係性透明化へGL策定 
 日本製薬工業協会は先ごろ開いた総会で、常設委員会として患者団体連携推進委員会を新設するとともに、「企業活動と患者団体の関係の透明性ガイドライン」を策定した。組織としては患者団体への経済支援は行わない方針にあるが、逆に個々の企業活動に関しては実質的にガイドラインの運用を通じて活発化を促す格好となる。 

薬局での患者向医薬品ガイド使用促進へ
 一般財団法人の医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団(PMRJ)は「医療現場における患者への医薬品情報提供の改善に向けた提言」をとりまとめて公表した。この提言は、3月6日に開催された薬事エキスパート研修会において医療関係者や患者、製薬企業などが議論した内容を踏まえてまとめられたもので、同財団では「医療現場における患者への医薬品・安全性情報提供の改善につながることを期待している」とコメントしている。

日本BI、「ファーマシストアワード2012」グランプリ決定
 日本ベーリンガーインゲルハイムは3月11日、日々の薬剤師業務を通じて医薬品の適正使用や薬物療法に貢献する優れた取組みを表彰する「BIファーマシストアワード2012」の最終選考会を実施した。グランプリに選ばれたのは、ひくま薬局(浜松市)の管理薬剤師・篠崎幸喜氏が応募した「携帯型心電計を用いた薬局宇薬剤師によるQT延長薬のリスク管理」で、賞金50万円とトロフィーなどが贈呈された。なお、今回のテーマは「薬剤師による医療連携の実践」で、39件の応募があった。



3月14日号
若手結集し国内初のドーピング防止専門会社設立
 薬剤師に知名度を高めるきっかけになるか――。薬剤師有志で結成された「アトラク」は、平均年齢30歳という若手4人が参集して立ち上げた株式会社だ。メンバーは日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が実施している公認スポーツファーマシストの認定所有者で構成され、全国で約3000人存在するスポーツファーマシストとアスリートや生活者の架け橋となること会社のテーマとして掲げる。また、メンバー全員が「ダブルワーク」として薬局勤務者として店頭に立つ傍ら、会社経営するという2足の草鞋を履くバイタリティにも注目が集まる。さらに学校教育における薬物知識の普及など、薬剤師の知識を広く“使ってもらう”ことを視野に入れての取組みは脚光を浴びそうだ。

薬剤師職能発揮した震災から1年
 日本薬剤師会は東日本大震災における活動報告書をまとめた。また、今後の課題として初動体制の構築や首都圏直下型地震などを視野に入れたシミュレーションの重要性や地域の中核的な薬局等を災害拠点施設として整備することの必要性も強調している。日薬会員の被災状況の取りまとめでは、死者10人、行方不明者2人となっており、会員店舗・住宅の被災状況では全壊(流出・全焼、原発事故規制区域会員含む)が336、半壊(半焼)211とまとめている。
 
日薬、トラネキサム酸などの1類継続を要望 
 日本薬剤師会は一般用医薬品のリスク区分の変更に対して意見を提出した。いずれの成分に対しても「第1類としての取扱い」を要望している。今回意見を提出した成分は、本年1月11日に開催された薬事・食品衛生審議会安全対策調査会でリスク区分の移行が了承された『トラネキサム酸(販売名トランシーノ=第一三共ヘルスケア)』と『フラボキサート(販売名レディガードコーワ=興和)』をはじめとする5成分。「トラネキサム酸」については副作用頻度は高くないと前置きしたうえで「長期投与による血栓リスク等が懸念される。これを最低限に抑えるためにも適切な使用が望まれる」とし、またダイレクトOTC薬として承認された経緯などから「引き続き第1類での販売」を要求している。

エーザイ、途上国の健康に先行投資で市場形成へ
 エーザイの内藤晴夫社長は、先ごろ開催された会見で同社が目指すグローバルアクセスの展開について解説した。アメリカや国内では主力のアルツハイマー治療薬「アリセプト」の特許切れで厳しい環境に立たされる同社だが、内藤社長は「発展途上国における医薬品のアクセスビリティを向上させることで企業価値を持続的に拡大していく」と述べ、世界に目を向けた経営戦略に力を入れていくことを改めて強調した。

薬科大学の専門学校化′恃Oへの声に共感多く
 今年1月18日発行の本紙連載『薬局薬剤師最前線・6年制薬剤師新時代』(執筆=パスカル薬局・横井正之氏)が薬剤師・薬学生の情報交換コミュニティ「ココヤク」で大反響を呼んでいる。その多くが横井氏と同じく“薬科大学の専門学校化”に強い懸念を抱いてのもので、賛同の声は実際の教育を受ける立場の学生からも多く寄せられていることが興味深い。



3月7日号
OTC薬対応に今こそ本気≠フ姿勢を
 現場の重い腰が上がるか――。日本薬剤師会は会員のOTC薬への取組みにやきもきしている。先日公表されたいわゆる覆面調査において、日薬会員などが該当する独立店の法令順守状況が前年度から悪化した項目が少なくなく、担当者は頭を抱える。先ほど開催した「一般用医薬品担当者全国会議」でも厚労省から「30%の薬剤師会」と皮肉られたうえ、薬事監視の強化と来年以降の調査継続まで表明された。

会長候補に児玉現会長を選任
 日本薬剤師会は2月25、26日に開催した臨時総会で、3月末で任期が満了する会長候補者として現職の児玉孝氏を選任することを決定した。6月に開催する公益社団法人としての初総会で承認されれば次期会長に就任する運びとなる。

町薬局のずさんな遵守状況に不満と失望 
 これほど酷い結果について、どういうことですかと尋ねたい――。厚生労働省医薬食品局総務課の山本史薬事企画官は、2月18日に開催された日薬主催の「一般用医薬品担当者全国会議」の中で、先に公表されたいわゆる覆面調査結果に対してこのように言及し、法令順守状況がずさんだった“町の薬局”に対して強い改革意識を持つよう訴えた。同時に覆面調査に関しては来年度も予算請求する方向であることを明らかにした。

日本保険薬局協会、次期会長未だ決まらず
 日本保険薬局協会(NPhA)が会長人事で揉めている。現職の岩崎壽毅会長(阪神調剤社長)は先ごろ緊急会見を開催し、5月の役員改選には立候補せず、「任期満了をもって会長職を退く」ことを明らかにした。その最大の理由について「調剤ポイント付与を啓蒙する動きに強い懸念がある」ことをあげた。

湧永製薬、ニンニク研究で「世界をリード」強調
 湧永製薬の湧永寛仁社長は、先ごろ都内で開催された記者セミナーで創業以来から力を入れるニンニク研究の最新情報を報告するとともに、「世界中で行われているニンニク研究をリードする企業であり続けたい」との考えを強調した。

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