2011年9月 薬局新聞 主要掲載記事
9月28日号
10万人目前も上がらぬ登録販売者の存在感
 登録販売者の認知度が上がらない。先日公表された東京都の調査「一般用医薬品に関する都民の意識調査」において、登録販売者を知っている利用者は4割に留まった。単純な意識調査なら、同調査の数値は高いと感じられるかもしれないが、「よく一般用医薬品を購入する人」を対象にした調査であることを踏まえると、4割という比率の意味が大きく変わってくる。都の担当者は「とにかく名札を目立つように付けて、相談応需するなど職能を発揮していただきたい。制度は実効性があってはじめて意味を持つ」と指摘し、姿の見える登録販売者を求める。来年度にも10万人を数える販売制度改正の“目玉”の存在が希薄なのは、制度の現状を投影しているのかもしれない。

診療報酬改定、災害時医療体制なども視野に 
 社会保障審議会医療保険部会および社会保障審議会医療部会は、平成24年度改定へ向けた方向性を提示した。平成18年から続く患者から見てわかりやすい医療や医療機能の分化、今後を見据えた点数設定などを踏襲する一方で、東日本大震災の影響も視野に入れたかたちで示されている。

PhRMA調査、処方薬やドラッグラグに生活者の関心高く 
 新薬開発の現状について知っている生活者はほとんどいないことが、米国研究製薬工業会(PhRMA)が実施した調査でわかった。一方で処方薬の重要性やドラッグラグ解消については関心が高いことも伺えた。調査は一般生活者3267人から回答を得た。医師から処方される医薬品については、「重要(非常に重要、やや重要)」と考える人が全体の83%に達した。しかし、どちらともいえないや重要でないとして回答が15%にのぼっている。

DgS各社、空白期間経て薬剤師の獲得競争過熱
 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は、6年制への移行に伴う2年間の空白期間を経た加盟DgSによる来年の新卒薬剤師獲得状況についてヒアリングを行い、「これまでの採用数はなんとか確保できそうだが、上乗せはなかなか厳しい」との傾向にあることを明らかにした。
 
ロート製薬・カゴメ・カルビー、企業合同で震災遺児支援
 ロート製薬の山田邦雄会長兼CEOは先ごろカゴメ、カルビーと都内で行った東日本大震災遺児の修学を支援する給付制度『みちのく未来基金』設立に関する記者会見で、動機として「企業のあり方もこの大きな変化のなかで変わっていかなければならない」と述べ、未曾有の震災や原発事故に伴う節電問題、生活者の意識変化といった社会情勢を受け、従来以上に社会的役割を意識すべきとする新たなメーカーの企業姿勢を打ち出した。



9月21日号
改正法施行2年――増加する登録販売者の意識向上へ
 日本薬剤師会と日本薬剤師研修センターは9月11日、都内で「登録販売者のための一般用医薬品基礎知識研修会〜薬局店頭で適切な情報を提供するために〜」を開催した。日薬と研修センターによる登録販売者向けの研修会の共催は初の試みとなるが、当日は約280人が聴講するなど好調な滑り出しとなった。現在約10万人で、今後も年間1万人ほどの増加が予測される登録販売者のレベルの底上げは業界の大きな課題だ。日薬では「今回の研修会の模様はDVDにして各都道府県に配布し、登録販売者教育の参考にしてもらう予定。今後も1年に1度程度の割合で登録販売者向けの研修会の開催を予定するほか、薬剤師向けのOTC薬研修も増やしてOTC薬販売全体のレベルの底上げを図っていきたい」とコメントしている。

かかりつけ機能≠ノ係る実態調査初の実施へ 
 厚生労働省は「薬局のかかりつけ機能に係る実態調査」を実施する。診療報酬改定前年度にこうした調査を国が実施するのは初めてのことで、調査結果次第では、調剤報酬改定に大きな影響を与えることも考えられそうだ。 調査は、保険薬局における調剤業務や在宅における業務の実態を調べるとともに、薬剤師がどのような考えを持ちながら調剤業務に取組んでいるかを目的としているもので、全国1000薬局を対象としている。調査票はすでに配布・回収がスタートしており、年内にも速報値が示される方向だ。

登録販売者の資質向上へ研修本格化の様相 
 行政による登録販売者の資質向上に対する研修指導が本格化しそうだ。全日本医薬品登録販売者協会(全薬協)では旧薬種商時代から全国的に推進する統一講習会において、登録販売者の研修義務化などを求めていた要望書の回答をもとに、厚労省が研修状況を確認するための指導ガイドラインをまとめつつあることを説明。そこでの認定研修事業を通じて職能団体としての存在感を増す方針を打ち出した。1面記事にあるように、社会的認知度向上のためにも登録販売者の資質向上の必要性は増しており、来年5月に経過措置が終了する改正薬事法の完全実施に応じた環境整備が急がれる。

日薬、小宮山厚生労働大臣に要望書
 日本薬剤師会は、先日発足した野田佳彦新内閣で厚生労働大臣に就任した小宮山洋子大臣と面会したことを明らかにし、その際、7項目から成る要望書を提出した。要望書は「診療・介護同時改定」、「チーム医療の推進」、「一般用医薬品のネット販売の規制緩和反対」、「6年制薬剤師の棒給表の取扱い」、「税と社会保障の一体改革」、「東日本大震災の被災薬局・薬店への支援」、「地域における薬局・薬剤師の活用」の7項目から成っている。

「ネキシウムカプセル」次世代のPPI製剤主流として期待
 アストラゼネカと第一三共は9月12日に薬価収載されたプロトンポンプ阻害剤「ネキシウムカプセル」(一般名=エソメプラゾールマグネシウム水和物)の製品説明会を開催し、全世界で認知度が高く売上高も80億ドル(約8000億円)を超えるブロックバスターの上市に高い期待を寄せた。さらに、説明会では、島根大学医学部第二内科の木下芳一教授も同薬について「臨床的な視点から見てもPPI製剤の代表格であるオメプラゾールを全ての面で上回る製剤」と解説。今後、PPI製剤の主流になっていくのではないかとの見方を示した。



9月14日号
薬と糖尿病を考える会発足
 更なる職能の向上に向け、有志の薬剤師による「薬と糖尿病を考える会」が発足された。会は、糖尿病患者と接する機会の多い薬剤師の横の連携を深めるほか、現在は看護師や病院薬剤師など病棟経験の医療従事者に受験資格が限定されている日本糖尿病療養指導士認定機構認定の日本糖尿病療養指導士の門戸を開局薬剤師にまで広げることなどを目的に据えている。同会の代表世話人を務める厚田幸一郎氏(北里大学薬学部教授/北里研究所病院院長補佐・薬剤部長=写真)は、「糖尿病患者の適切な薬剤コントロールと1次予防に開局薬剤師の果たす役割は大きい」と指摘し、多数の開局薬剤師の参加を呼びかけている。

GE使用、推進派と消極派で二極化の様相
 中央社会保険医療協議会(中医協)は後発医薬品の使用状況調査結果を公表し、積極的に推進している薬局とそうでない薬局の2極化していると指摘した。また、後発品が前回調査よりあまり進んでいないことについては「患者が希望しない」ことを大きな課題点であるとの認識を示し、一層の啓発が必要などとしている。調査は保険薬局870(処方せん枚数1万2915枚)、診療所662、病院574、医師708人、患者1788人から回答を得た。

クオール、小規模の複合業態開発
 クオールは昨年からローソンと進めているコンビニ併設型調剤薬局の延長線上で、将来的に中小薬局のフランチャイズ展開に乗り出す。先ごろ都内で行ったグループの学術大会で中村勝社長(写真)が明らかにしたもので、先月のビックカメラ内の出店など、他業態との提携戦略も活発化しながら面分業時代に対応した事業転換を加速する方針を強調した。コンビニとのフランチャイズ展開による中小薬局経営者の取り込みは、同じくローソンとの複合業態を進めるマツモトキヨシホールディングスをはじめ複数企業で検討されており、ビジネスモデルの確立がスピード勝負の様相を呈してきている。

PMDA、薬局ヒヤリ・ハット事例を分析
 医薬品医療機器総合機構は、日本医療機能評価機構がこのほど取りまとめえた「薬局ヒヤリ・ハット事例」のうち、規格・剤形間違い、薬剤取違え、疑義照会などに関する事例を分析した。要因では@「ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例3436件となり、ヒヤリ・ハットのほとんどが占められた。A「情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例」41件、B「製造販売業者等により既に対策がとられているもの、もしくは対策を既に検討中の事例」5件、C「医薬品の安全使用に関して製造販売業者等による対策が必要または可能と考えられた事例」1件となった。

ピジョン、ヘルスケア・介護事業の利益が改善
 ピジョンは先ごろ、2012年1月期の第2四半期決算を公表し、国内ベビー・ママ事業、ヘルスケア・介護事業、子育て支援事業、海外事業の全部門で増収と好調に推移していることを報告した。特に、介護支援の「ハビナース」と元気な高齢者向けの「リクープ」の2つのシリーズで構成するヘルスケア・介護事業について大越昭夫社長は、「相当なテコ入れをしたことで利益改善が図れている」と説明した。



9月7日号
福岡県在住のパパ薬剤師が活躍
 福岡県に在住する薬剤師・中村守男さんの活動が意欲的だ。日々の薬局業務に取組む傍ら、自身を“パパ薬剤師”とニックネームを付け、パパ・ママが抱える子どもの医療や薬に対する素朴な疑問・悩みについて、薬剤師視点で解説する講座を展開している。さらにNPO法人「こどもとくすり」立ち上げるなど、薬局の枠に囚われない活躍の場を模索。自らも2児の父親であり、「子どもの医療や健康について、書く、話す、考えることが僕のシゴト」として掲げることは、職能であると同時にリアルタイムの父親としての願いも込められている。厚労省はイクメン(育児に積極的に率先して行う父親)プロジェクトを立ち上げ、男性の育児参加を促しているなかで、同氏のような “イクメン専門家”は幅広い注目を集めそうだ。

日薬通常総会 震災後の対応や会館建設状況を報告
 日本薬剤師会は8月27・28日の2日間にわたり、通常総会を開催した。総会では来年4月から適用される新公益社団法人の定款を了承したほか、東日本大震災に対する対応、日薬会館の建設など、諸課題について報告・議論した。

1類薬と元1類薬の合算数値が伸長
 日本OTC医薬品協会は、第1類薬の販売状況やOTC薬の世代別購入実態に関して分析を行った。分析は、調査会社のインテージの最新の市場データを基に同社の協力を得て行ったもので、1類薬の販売動向は、1類から指定2類などに移行した製品を合算すると前年比から伸長していることなどが明らかとなった。

保険薬局協会会員、GEへの取組み7割が積極的
 調剤薬局チェーンが加盟する日本保険薬局協会は、本年7月の1カ月間にわたり、ジェネリック医薬品(GE)に関する調査を行った。その結果、GEに積極的に取組んでいるのは全体の7割で、理由としては患者と薬局双方の利益が大半を占めた(n=62社)。

漢方処方製剤、現行どおり第2類に
 厚労省の「一般用医薬品のリスク区分の検証に関するワーキンググループ」は8月31日、いわゆる漢方処方製剤のリスク区分の再検討を行い、現行の区分どおり全て第2類とすることを決めた。9月中にも告示され、安全対策調査会へ報告される。

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