2011年8月 薬局新聞 主要掲載記事
8月31日号
日薬の児玉会長、過去の不祥事を陳謝
 日本薬剤師会の児玉孝会長は、8月27・28日の両日にわたり開催された日薬総会において、過去の不祥事にまつわる騒動を陳謝した。秋葉保次相談役ら元副会長3人によって公開質問状が突きつけられるなど、震災からの復興の足音が聞こえてきた中でのお家騒動に対して、ひとつの区切りを強調した格好だ。公開質問状は、児玉会長が8年前の常務理事時代に中西敏夫会長(当時)に提出した「上申書」のコピーが、本年に入り会員間に“怪文書”となり出回っていた。この真偽や不正請求の有無などを巡り秋葉氏らが8月2日に質問状を提出。これに対して児玉会長は、個人的問題だが、会全体に及ぼす問題でもあり、総会で説明すると語っていた。一方総会では、同問題に対する質問は一切行われず、これを境に上申書問題は収束の向かう公算が高い。

日薬、埼玉の患者死亡事件受けさらなる法令順守徹底へ
 埼玉県薬剤師会の前会長である小嶋富雄氏が経営する「小嶋薬局本店 サンセーヌ薬局」で、死亡事例が発生したことについて、日本薬剤師会は「極めて遺憾」とするコメントを発表した。先日、薬局・薬剤師の法令順守に関する通知を出したばかりの中での事件発覚は、薬剤師に対する社会的信用に影響を及ぼすことは間違いなさそうだ。

JACDS、在宅医療参画などDgS機能向上を促進
 7月の総会で3代目会長に就任した日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の関口信行会長(龍生堂薬局社長)は、先ごろ今後の運営方針について記者会見を行い、保険調剤の標準化から在宅医療参画までの機能向上を促進することで「医療提供施設としてのDgSを目指す」との強い意欲を示した。

富士経済、国内医療用医薬品市場、18年に9兆円超予測
 富士経済は国内の医療用医薬品市場調査の最終報告を行うとともに、全体市場は2018年に9兆1966億円に達するとした総括分析を公表した。最終報告では、関節・骨疾患治療剤、女性疾患治療剤、泌尿器疾患治療剤、痔疾患治療剤、ヒト成長ホルモン剤の計6薬効領域について分析を行った。 全体市場総括では、2010年の市場規模を7兆5306億円と報告。薬価引き下げやGE推進などがあった一方で、高薬価の生物科学的製剤、新薬の抗がん剤の上市、インフルエンザの流行等を背景に緩やかな成長を見せたとしている。

IMSジャパン調査、調剤薬局の市場構成比が微増
 IMSジャパンは、2011年第2四半期(4月〜6月)の医療用医薬品市場についてまとめた。その中で行われた市場別調査によると、薬局その他(主に調剤薬局)の市場規模は前年比6%増となる8549億7400万円となり、市場構成比でも昨年の36・7%から37%に伸長した。



8月24日号
卸連会員企業、諸課題変わらぬまま利益率悪化
 日本医薬品卸業連合会(卸連)は会員企業67社から寄せられたアンケートの回答を基に平成22年度医薬品卸業の経営概況(速報値)をまとめた。5月に出揃った医薬品卸大手4社の平成23年3月期決算でも全社軒並み増収減益と厳しい推移を見せたとおり、今回まとめられた速報値でも売上総利益率、営業利益率、経常利益率の全てで過去最低の数値となり、各社の厳しい経営状況が改めて浮き彫りとなった。この結果に対し、卸連では「適正な利益が確保できなければ安定的な成長の持続は見込めない」と危機感を露にするが、具体的な打開策はあまり見えてこない。

注目のスイッチ候補成分「反対」続出で進捗困難に
 厚生労働省は、医療用医薬品の有効成分のうち一般用医薬品としても利用可能と考えられる候補成分に対する医学会からの意見を公表した。しかし、目玉成分である『アカルボース』などに関しては、依然として強い反対意見が示され、画期的成分のスイッチにはほど遠い状況が、改めて浮き彫りになった格好だ。

平成22年度分の保険調剤、安定的推移
 日本薬剤師会は平成22年度保険調剤の動向(全保険・速報値)を公表し、件数・処方せん枚数・調剤点数のいずれも前年から増加していることを明らかにした。また分業率も前年から約2%増加した63%台に到達し、依然として着実に分業が進展していると言えそうだ。

グローウェルHD、中国小売業最大手グループと合弁契約
 グローウェルホールディングスは17日、都内のホテルで中国小売業最大手・百聯集団グループの聯華超市股?有限公司(以下レンファ社)らと中国でDgS事業を行う合弁契約書に調印し、近く上海に設立する合弁会社で年内にも出店を開始するとともに、5カ年計画で株式上場を目指す意欲的な事業戦略を打ち出した。中国・東南アジア市場へは現在までにココカラファインホールディングスなど一部が参入を果たしているが、現地大手流通資本との提携戦略を通じ、「日本のDgSとしては初めて中国に向けてのビジネスとして成り立つレベルでの進出」(高田隆右社長)と意気込む。

東京都調査、店舗販売業管理は登録販売者半数
 都内における店舗販売業の管理者は約半数が登録販売者――。このほど東京都が実施した「改正薬事法施行2年間の都内薬局・医薬品販売業の変化」調査で、このような傾向が示された。対象は都が把握している全ての情報を基に、各年の状況を比較した。店舗販売業の管理者は、薬剤師が約53%、登録販売者が約46%となっており、ほぼ半々の状況となっている。



8月10日号
過去の不祥事暴く文書流出で揺れる日薬
 日本薬剤師会の相談役を務める秋葉保次氏、工藤義房氏、石川達郎氏の3氏は2日、日本薬剤師会の児玉孝会長及び七海朗副会長に対して、公開質問状を送付したことを明らかにした。質問状の中身としては、児玉会長と七海副会長の過去の不祥事にまつわる文書が、会員間に相当数配布されていることを鑑み、その文書の存在の真偽、これまでの経緯などを明らかにすることを求めている。一方、児玉会長は4日の日薬定例会見で経緯や当時の状況などを説明。文書の真偽や現在の心境などについて語った。

GE薬協、安定供給や情報提供で改善進む
 日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)は、平成19年に厚生労働省が取りまとめた「後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム」に関する会員各社の達成状況(平成22年度末現在)についてまとめた。調査は、GE薬協に加盟する全会員43社を対象に平成22年4月から23年3月まで行ったもの。アクションプログラムの最初の課題である安定供給に関しては、納品までの時間短縮などについて調査を行った。時間短縮では特に「卸業者に在庫がない場合の卸業者への緊急配送(即日)」が課題とされているが、今回の調査では99・3%がその目標を達成。平成20年度末時点の83%から改善が見られた。
 
『ケトチフェン』など2成分のリスク移行
 厚労省の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会を開催し、一般用医薬品のリスク区分について了承した。リスク区分の変更が認められたのは、『ケトチフェン』(第1類から第2類へ)、『トリアムシノロンアセトニド』(第1類から指定第2類へ)の2成分。ケトチフェンを変更する理由については「同様な成分として抗ヒスタミン作用を有するクロルフェニラミンが第2類として流通していることや、副作用情報・重篤な副作用も少ない」ことを根拠とした。

ビックカメラ有楽町店にクオール薬局とビックドラッグ
 調剤薬局チェーンのクオールは8月1日、家電量販大手のビックカメラの旗艦店である有楽町店の3階に開局した。これに併せて、ビックカメラもOTC薬やサプリメントなどを扱う「ビックドラッグ」を同フロアに設置。1日数万人の来客を持つビックカメラ有楽町店で調剤と健康関連製品販売の相乗効果を狙う。
 
くすりの適正使用協、幅広い分野から会員募り組織改革へ
 くすりの適正使用協議会は先ごろ都内で行った通常総会・理事会で、今後3〜5年をめどに現在の研究開発型製薬メーカーを中心とした組織から、広く関係各方面に会員の門戸を広げていく中期計画を承認・可決した。同協議会は主要製薬会社20社を会員に薬剤疫学情報の拡充、薬教育や社会啓蒙、医薬品データベース「くすりのしおり」活動などの事業を中心に医薬品の適正使用に向けた活動を行ってきたが、将来的にはジェネリック薬やOTC薬メーカーをはじめ幅広い方面からの参画を募る形で組織改革を図り、社会的な影響力と存在感を高める。



8月3日号
離島の実情<lット販売促進派の主張と齟齬
 離島住民の多くはインターネットを利用しておらず、一般用医薬品を購入する希望もほとんどない――。長崎県薬剤師会、五島市役所、東京大学などが共同で行った離島住民への意識調査から、このような傾向が示された。さらに一次離島に点在する薬局やDgSで一般用医薬品を購入している実態や、配置薬なども用いていることがわかり、規制緩和を求める側が主張する“離島の利便性”と、“離島における実情”には食い違いがあることが浮き彫りとなったと言えそうだ。

中医協、新医薬品の算定方法等の考え方提示
 中央社会保険医療協議会は27日、薬価専門部会を開催し、専門委員などからのヒアリングを行った。薬価算定基準に関する意見では、「新医薬品の算定方法」、「小児加算の取扱い」、「配合剤」、「後発医薬品の価格」などについて考えを示した。このうち、新医薬品の算定方法については、欧米4カ国の価格に大きな開きがある場合は、外国平均価格を用いて、外国平均価格調整の該当性などの計算を行う考えを提示。また、配合剤に関しては「前回改正から内用配合剤について新ルールにより、原則、単剤の1日薬価の合計の8割を配合剤の薬価とする算定が行われており、最近は点眼薬や吸入薬なども登場している」として、内用剤以外でも同様の薬価算定ができるか検討してはどうかとする意見が示された。

広がるタブレットPC活用の薬剤師活動
 薬剤師業務を巡る電子化が加速しつつあると言えそうだ。もともと、薬局におけるIT普及率は、レセコンの導入率や電子薬歴の広がりなどから、医療業界の中では比較的“積極的な”立ち位置にある。今後は在宅方面への活用が期待されるタブレットPCなどをはじめ、薬剤師医業務を大きくサポートすることは間違いなさそうだ。

ゲンキー、薬剤師雇用停止へ
 中堅DgSのゲンキーは今後、薬剤師の採用を一切行わず登録販売者による店舗販売業のみでチェーン展開を進める方針を決めた。同社は低価格の食品を中核に据える標準売場750坪の大型店「メガドラッグストア」を主力としており、薬剤師の人件費をカットすることによって価格競争力の強化政策に集中していく。同様の業態戦略を志向するDgSにカワチ薬品やコスモス薬品があるが、上場DgSでここまで明確に“脱・薬剤師配置”を打ち出すのは同社が初めてとなる。

中外製薬、アンメットニーズへの挑戦を強調
  中外製薬の永山治社長は先ごろ開催された記者懇談会で、医薬品産業を取り巻く環境について「乳がんや関節リウマチなどイノベーションによって薬剤貢献度や治療満足度が向上した疾患がある一方で、依然として改善が見られない疾患もある」と述べ、今後アンメットメディカルニーズに挑戦していく必要性があることを強調した。一方で、GE及びバイオシミラーに関しては「その分野に背を向けている唯一の製薬企業」と話し、今後も参入する意向は見せなかった。

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